■
「昔あったずもな…」
これ、遠野の語りべが昔話をするときの語りだしです。
遠野と言えば、日本民俗学発祥の地。
柳田國男が「遠野物語」を発行してから今年の6月で100周年だったそうです。
昨日代休をもらって会社をサボって、
東京駅に半熟カステラを買いに行ったその足で、
どっか行きてぇな〜と悩んだ挙句、
死ぬ前に一回は行ってきおきたかった遠野に足を向けることにしました。
お泊りセットもなく、むしろビーサンだけんども、
まっぷる買って、ホテルを予約して、新幹線に乗ったのが15時50分。
遠野着は19時50分でございました。
……4時間も電車に乗ってたのかよ。
以降、CX3で撮った写真たくさん。
しっかしもっと広角のコンデジに買い替えたくなる〜う
昨日の夕方でっぱつ。
新花巻にて釜石線へ乗り換え。
さっそく無人駅でビビるし。
19時47分遠野着。
駅前をうろうろして、駅前の飲み屋にひとり潜入。
どぶろく特区第1号なんだって、遠野は。白川郷も特区だったっけか?
お店のおばさんが観光ガイドの人で、いろいろ聞いて明日のプランを相談。
レンタルサイクルは疲れるから、ガイド付きのバスツアーにしたほうがいいよって。
ツアー5,000円なんだよね、たけ〜っつ〜の。
ホテルでは爆睡。
あえりあ遠野っていうところに素泊まりしたんですが、
部屋に水木しげる「遠野物語」が閲覧用においてあって、その徹底ぶりに感心。
もっそり起きたらAM10時。
ちなみに、なにかしら夢を見てたけど、忘れました。
快晴も快晴の上、ビーサンでチャリを半日漕ぐのは、これを地獄と云う。
ということでバスツアーに。
ツアーの出発は10時20分、ギリギリ。
ツアーバスにも遠野物語100周年の盛り上げが。
ガイドのおばあちゃん、っていっていいのかねコレ。
ずっと遠野弁で、おもしろいし、ちゃんと説明してくれるので楽しいっす。
まずは日本10代民家の曲り家「千葉家」に。
200年前に建てられて、今でも千葉さんが住んでるそうです。
曲り家は屋内に馬を入れておく機能があって、要は曲がった部分が厩なわけです。
必ず母屋は南向き、曲がった厩は、朝日を馬に当てるために東を向いているそうな。
空と山の稜線のコントラストが綺麗。
日差しはあるけど風も吹いてるし。
続いてバスは「五百羅漢」へ。
痛車ですよ痛車。
途中にあった「続石」は遠いからスルーって。
沢の谷間で苔生して静かに続く「五百羅漢」。
天明の大飢饉の時に、和尚さんが供養のために一人で彫ったそうな。
詳しくはググるか、ぬら孫とか読むといい。
ゆっくりと雨に削られ、ひっそりと苔に覆われ、
良く見えなくなった羅漢がたくさん。
こういうのが山にあるのが確かに「遠野っぽい」ねぇ
羅漢の地下には沢が流れていて、
羅漢の岩が重なりあって蓋をしているので、耳をすませば沢の流れが聞こえます。
続いて「遠野ふるさと村」で昼飯。
ひっつみ汁を食ったよ。
曲り家をはじめ、移築した民家でつくった体験村。
電線は地下に埋めているそうで、電気は通っているけど外観は古き日本。
ちょっと暗順応する屋内には、ほんとうに座敷わらしとかがいてもいいな〜って感じです。
縁側で昼寝したくなる。いい風が吹く。
龍馬伝で龍馬が「どろんご」になるところを撮影したって言ってました。
!?
その後、超有名なあそこへ。
水田がきれい。
水がきれいな川にぶら下がってるの見えますか?
「カッパ淵」です。
河童の「守り人」(まぶりっと)のオッサンに話を聞いたところ、
無農薬の曲がったきゅうりじゃないと河童は釣れなそうです。
これまでに釣れたことはないそうですがね。
カッパ淵の隣の神社には、河童が火事をかけしてくれたお礼で祀らているカッパの狛犬。
続いて歩いて「伝承園」へ。
「オシラサマ」を祀った「御蚕様堂」
馬に恋して結ばれた娘、馬が殺されてしまって…というお話。
オタク的には食指の動くお話。
詳しくはググリなさいっバカ!
屋根の上に花が咲いているし。
ええ天気でえがったのう。
15時まで4時間半ぐるっと回って駅前に戻ってきて解散。
そのままディーゼルであろう釜石線と新幹線に乗って帰京。
うぬ〜、
19時間しか遠野にいなかった。そのうち10時間くらいは寝てたし。
つぎはもっとゆっくりいけるようにアタマを使おう。
でも何にも考えない一人旅ができることもわかったし、
次はどこに行ってみようかな〜
すっとぼけてあんまり書いていませんが、
養蚕業とか妖怪・怪異による現象の説明とか、超大好きなのでめちゃくちゃ面白いです。
ある程度閉鎖された環境における独自の知識体系の形成、
っても独自じゃないのか、昔はどこにでもあったんだよね。
あ、
あとあと「遠野まぬけ節」
保守的かと思ったら、やっぱり観光協会は頑張ってるみたい。
しっかし、なんかやたらと惜しいキャラデザ!