ジャンプについて

先々週から週刊ジャンプで連載が始まった小畑健作画「ブルードラゴン ラルΩグラド
めちゃきれいな作画で読んでいて楽しいのですが、これってジャンプ的なマンガなのかなぁ、とちょっと思うのです。
妹はどうやらお気に召さなかったようで、連載を期待していた僕としては少しビックリしました。
自分でも少し気になるところがあるので少しまとめようと思いまして文章化してみます。
そりゃ小畑さんの作画に非の打ち所はないのですが、物語的に主人公が目覚めた今後、
どういった展開をしていくのか、2点気になるので挙げてみます。
 
まず、
主人子とその"フレンド"がものすごく強すぎる点。
主人公にものずご〜く強いモノが宿っているという設定はそうそう珍しいものではなく
同ジャンプの大人気連載NARUTOでも使用されています。ナルトでは九尾であり、ラルだとグラド。
だけれどナルトでは、主人公に対してその存在は伏せられていたし、
存在に気が付いても1部後半までは九尾の力を容易に利用できませんでした。
そのためナルトは自分のチャクラで強くなるために修行していたわけです。
そりゃ「強くなるためには修行するよな」ってただ普通に思うこのプロセスが実は、
ジャンプ王道の少年漫画においては不可欠な要因であることを忘れてはいけません。
ドラゴンボールの悟空だって幽白の幽助だってスラダンの花道だってみんな修行や練習をして
一試合一試合どんどん強くなっていき、読者はその姿に共感し「うわー!」となったわけです。
しかしラルグラドでは、ラルとグラドは協力し合っているし力も普通に使っています。
主人公コンビ強すぎ、戦略もたてちゃってる。
どこで王道の「修行して強くなる」というプロセスを入れてくるのか非常に気になります。
ただ淡々と冒険劇を繰り広げるわけではないだろうし、構成的にも冒険劇に成長はつきものですよね。
しかし敵さんにしてもグラドをそんなに甘く見ているわけではなさそうだし…
今後グラドより強いやつがぽんぽん出てきて、そいつを一緒にやっつけていくという展開になるのかなぁ。
うしおととら」はどうだったかな…
でも、うしおはバカで純粋だったけどこいつアタマよさそうだしな〜
 
少し脱線しますが、この「修行をして強くなる」を通過し、
キャラも物語りも青年化したナルトは一つの節目にあると思います。
今またチャクラの修行をやっていますが物語的には社会ドラマ的な要因も多くなり始めていてもう青年漫画化しちゃったと思います。
普通に物語は面白いから人気がなくなるということはないですが、他の連載陣と比べるといろいろな面で別格な気がします。
個人的には第2部が始まったあたりから攻殻っぽいな〜という思いをずっと抱いています。
刑事ものみたいな展開とか作画とか。
 
 
あと残りももう一つ気になったのは、最近のジャンプには珍しい流れの「主人公が女好き」という点。
思春期ひきつけのお色気シーンと考えてもそれでもビックリした第1話の亀仙人鼻血必死の胸ポロリ、
そして第2話との間に明らかに存在する朝チュンwwww
えっちなのはいけないと思います
「女のために戦う」と言い切った主人公は少年漫画的なキャラでかっこよく清清しくはあるのだけれど、
女性読者を無視できない今のジャンプにおいてその女性読者がどう印象を持つのか気になります。
まぁ別になんとも思わないだろうけれど、久しぶりにエロスの強い主人公が出てきたことにビックリしたわけです。
婦女子向けマンガと思春期男子向けマンガの2大勢力がセメギあっている以上
どっちの陣営につくのかとかを少しは考えてしまうわけですが、これはどちらにも行かないほうがいいのかなぁ。
方向性を持つのは大事だと思うけれど、どっちがいいのだろう。
BLネタを使っちゃったこち亀にもドン引きしたけれど…
ジャンプはどうなっちまうんだろう……
エロスはほどほどに
 
またまた脱線して現在掲載最下層のP2!ですが、僕は結構お気に入り。
ミスディレクションから幼女を投入して、僕的に「むっはーっ!」って感じですが、掲載順が!
絵柄はともかく構成は結構普通に少年漫画だと思うので受け入れられる余地はあると思うのですが
ピンポンがどこまでいけるかが一番の問題でしょうか。
なんか前にものすごーいピンポンマンガがあったのを思い出します。ぷーやん
P2!はこの練習試合がマジで峠ですね。実に打ち切りにもってこいの展開まるで用意されたかのようだっ!
……、がんばっ!
 
そういえばこれもどうでもいいことだけれどなんとなく、
ラルグラドを読んでいてふと別天荒人「プリンス・スタンダード」を思い出しました。
小畑さんの絵がもっとポップになっていくと主人公が別天絵ぽくなっていく気がする。
しまいには「マルキュウ」みたいになっちゃうんだぜ!(実験作だって書いてあったけどね)
 
ここら辺が僕の抱いた感想です。
ツタヤで立ち読みをしていた中学生は「これDETH NOTEの人だろ!」ってテンション高めに同級生と話していたけれど
実際少年少女はどういう感想を持っているのかな〜
マンガも少年少女のものだけじゃなくなって旧少年少女が喧々諤々とネットで感想を言い合えるいま
マンガが誰の物なのか、これも一つの命題になってきているのかもしれませんね。
 
あ、あと
新連載「M&Y」はごめんなさい、僕には無理です。
なんか最近はページにものを詰め込みすぎているマンガはどうも読む気がおきません。
赤松健がゆっていたページに情報を入れまくる構成は士郎正宗漫画を筆頭に
作者・作品が読者を一コマ一コマまで惹きつける魅力を持っているか否かが非常に重要だと思います。
そりゃ読む気がしないもんね。
文字が多い上にバンバン展開が進んでいくM&Yは読めなかったバイ…
バイ……バイ…