「シャーロットのおくりもの」を観てきましたが…

マイ・ボディガード」で僕のハートをぶち抜いたダコタ・ファニングが出ているので
以前から気になっていた「シャーロットのおくりもの」。
原作は児童書だそうですが、まったく名前は聞いたことがありませんでした。
全世界でものすごく売れているのだそうですね。おそらくキリスト圏。
気が付いたら地元のシネマコンプレックスでの上映が明日までで、
パプリカを結局見逃してしまったという轍を再び踏まないように
思い立ったが吉日、明日は都合が悪いので本日一人映画です。
 
観客は10人未満だったかしら…
後ろに座ったカプールが上映中だというのに展開についてあれこれゆったりしているのが非常にウザかったです。
べ、別にカプールがうらやましくなんかないんだからねっ!
 
感想 ★★★☆☆ 2.5くらい  (あ、あれ、こ、こりわ…)
(弱バレ)
 
チャーリーとチョコレート工場」を観た時と同じような居心地の悪さを感じたいわゆる「子供向け映画」でした。
ダコタ・ファニングがかわいいのはいいのだけれど、まさかブタが主人公だったなんて…
農場の動物たちの視点で物語が進むので、まったく感情移入が出来ませんでした。
それに都合の良い展開が終始続いていいたので少しげんなり。
犠牲になった動物が絶対いるのに、それらにまったく触れないのは原作が児童書だからでしょうか。
絶対に農場の家族たちはクリスマスの晩餐で肉を食いまくっているのだ!
 
今日は朝からテスト尽くしだった影響もあって上映中眠ろうかどうか悩んでしまいました。
もう、うわのそら。
今期の木曜日に異文化コミュニケーションという講義をとっていたのですが、
その影響からか、
なぜ僕が「シャーロットのおくりもの」を受け入れられないのか、少し考えてしまいました。
 
まず、劇中に登場する「奇跡」なのですが、
「奇跡」を神の神秘として大々的に触れ回ったりするのはキリスト教文化特有のものだと思います。
コーヒーの残った液がキリスト像になっただとか、犬のお尻の毛がキリストに見えるだとかで
「奇跡だ〜!」っていって盛り上がっているのを聞きますが、
日本だと信仰意識が薄いのもあってか、本当にどうでもいい、
秩父に転がっている人面石くんとか、
いやらしい形をした大根とかが、
せいぜい新聞の地方ページに写真付きで載る程度で、
キリスト教圏の「奇跡」と温度差があるのだと思います。
「奇跡」を受け入れる土壌が違うのが違和感を感る原因の一つだと、僕は思います。
それに「奇跡は、起こらないから奇跡っていうんですよ」とオタクとして声を大にして言いたい。
シャーロットさんは「奇跡」を起こしすぎ。
時に「奇跡は起きます、起こしてみせます!」だったり
「奇跡を待つより捨て身の努力」だったりもしますがそこらへんはご容赦ください。
 
しかし、シャーロットさん。
言葉を知っているくせにスペリングできないとはどういうことだい。
一番最初は何も見ずに書いたじゃないか!
 
あとは僕がベイブとかベートベン的な「しゃべるリアル動物もの」や
ピクサーとかディズニーの「動物その他擬人化もの」に抵抗があったからかもしれない。
そういえばこれら系は邦画や日本アニメではあまり見ないような気がする。
あ、ポケモンハム太郎…、あげると結構あるかも…
 
主人公のぶたくんに感情移入が出来なかったのはたぶん、ヤツがずいぶん狡猾だったから、と思いたい。
 
この映画で一番活躍したのは主人公ぶたのウィルバーでなく、
クモのシャーロットでもなく、
ましてダコタ・ファニングではない。
絶〜〜対にネズミのテンプルトンだと思う。
彼は、豚よりも蜘蛛よりも人間よりも活躍しているくせに、劇中でそれが報われていないのがマジで悲しい。
児童書が原作なら、それこそ餌とか物質的な満足じゃなくて、
感謝をいっぱいに受けて照れくさそうな表情を描くとか、そういう描写がほしかった。
しまいには、何もせずにただ生を乞うだけのブタにアゴ、でなく鼻で使われているのが何より悲しい。
最後に逆ギレしたのには感動した。
おまい、がんばったお(´;ω;`)
 
もう子供向け映画って観てもダメなのかもしてない。
感受性が枯れ果ててしまったよぅ……
 
あ、クモが巣をつくるシーンは凄いです。
クモの生態を知るという意味では抜群かも。
OPとEDのアニメーションも素敵でした。
あの作風でアニメ化されたら、そっちは好きになるかもしれない。