同中旅行第3弾、西日本編(4日目)

・午前7時15分

フェリー港からおはようございます。
これから初フェリーで瀬戸内の島へ渡ります。
友人Bが行きたかった瀬戸内海の島に偶然近づいていたようで
あてどない旅のくせに、各々行きたいところを結構潰せているようです。
 

・午前8時15分ごろ?
出港。

初フェリーとか言ったけど、思い出せばガキの頃
伊豆大島に船で行ったことがあったなぁ

しかしそれでも大興奮ですよ!

展望ラウンジに出てアホみたいにパシャパシャデジカメを撮りまくりました。

若干みどり味がかかった瀬戸内海にちらほら島が見えてくる風景。

そらぁ人魚の一人や二人、いるに決まっとるじゃろう!


右に左に大はしゃぎしていると40分の船旅もあっという間に終了。

現代アートの島、直島は宮ノ浦港に着港。

(最後までだらだら写真を撮っていたら車に乗り遅れるところでした…)
 
・午前9時15分

降り立ったは瀬戸内直島。
ここは現代アートが街の中に普通にある、ノスタルジアモダニズムが共存する島
なのだそうです。
詳しくは↓公式サイトをご覧ください↓
http://www.naoshima-is.co.jp/index.html
 
友人Bがずっと行きたかったところで、昨日の夜くらいに存在に気付いて
うどんを食わせてもらったお礼に、
今日は一日自由にどうぞ
ということで、ちょっとばかし高かったフェリー代も目をつぶりました。
でもフェリーが実に楽しかったからお金の事なんてどうでもいいです。
 
さっそく赤いカボチャがお出迎え。
(後部座席より)
車を観光客用の駐車場に止め、散策開始です。

瀬戸の街って初めてで、
狭い路地を抜けるのにどきどきわくわく

本日も晴天に恵まれ、突き抜けるほどの青い空と
低い屋根の組み合わせが珍しくて、どこを見ても面白くて仕様がありません。


ところでこの島の民家、
家壁に使われている板の表面がすべて焼きが入れられていて
黒くなっているのが特徴的で、
ついつい気になって街のおじさんにそこんところを聞いてしまいました。

なんでも「焼き板」と呼ばれているそうで、瀬戸では一般的な仕様のようです。
虫がつきにくくなるし、雨風によく耐えるそうで、古くから用いられてきたそうです。
最近ではバーナーで表面を焦がす加工方法が取られているそうで、
板を焼く手間は省けたものの、表面だけの焼きになってしまい長持ちしにくくなった
とそのおじさんは話してくれました。
地元の話っておもしろいなぁ、
直接街の人と話せるって、いい経験じゃな!
 
直島では「家プロジェクト」と呼ばれる、
古い民家の中に現代アートをぶち込んでみました!
というなんとも前衛的な試みが行われているようで、
事前知識は持ち合わせていないものの
参加ぜずにはいられないわけで、もちろん3つあるプロジェクトの全てを回りました。
(ごめんなさい、嘘です。)
(家プロジェクトは、本当は4つあるのだけれど)
(1つは予約が必要だという事を行ってから知りました。)
 
「角屋」も「南寺」も「護王神社」も、すべて"体感"できるアートでとても面白かったです。
南寺はなんと安藤忠雄の設計だそうで、
この島には南寺を含め3つの安藤忠雄建築が存在しているという
なんとも建築・デザイン系には垂涎の島なのだそうで、友人Bは大喜びでした。
角屋と南寺は内部撮影禁止で
(特に南寺は光を使ったアートなのでカメラは厳禁!)
唯一写真開放されていた3つ目の護王神社へ向かう途中、
軽く丘を登ることになりました。

蝉がしわしわと鳴き叫ぶ
その向こう側から聞こえてくるは
波の音。
瀬戸の花嫁1巻でエロ澄さんのパパも言っていたけど
右に行けば海、左に行けば山
そのどちらもが共存している不思議な瀬戸内は
現代アートノスタルジアが共存するにはもってこいの環境なのかもしれません。
 
参道を上り、
向こうにはどこまでも突き抜ける青空。

「この町で、一番空に近い場所だ」
国崎最高ばりの台詞を吐いたところで
ここが護王神社でないと気付いて赤っ恥。

木々の向こうから聞こえる潮騒に胸を躍らせて
実は林の裏側にあった護王神社へ。

白い玉砂利の上に立つ社。
なんでも伊勢神宮のどこかをモデルにしているらしく、
旅行の途中で寄っただけにそれだけで興奮。

氷のように見えるこの階段、
(見づらくてすいません…)
実は光学ガラスでつくられているそうで、
光を受けてとても綺麗に光っていました。
これも聞いた話、
ぶっちゃけ潰れて廃れていたこの神社を復興するために家プロジェクトのテコ入れが入ったそうです。
本来の神社としての機能はそこで失われ、
アートが優先される形式で作り直されたそうです。
しかしテコ入れとしてのプロジェクトであっても、
直島全部が成功しているので万々歳だと思います。

木々の向こうに抜ける海。
強い浜風が吹きつけているのですが、それも実に気持ちいい。
蝉の合唱、木漏れ日、波の音。
本来重なることのないものが、ここには揃っています。
瀬戸に来てよかった。
 
・11時50分

来た道を戻り、古い民家を改装した喫茶店で昼食。

なんでも天領だった江戸時代からの商人のお宅だそうで
いまは重文…だっけ?になっている民家の一部、長屋門を改装した喫茶店でした。
味と値段はともかく、こういうところが面白い。
(普通に美味しかったよ)
写真だとわかりづらいですが、建物の向こう側に海が抜けて見えるのです。
なんとも素敵なお庭ですこと 
 
・12時50分
車で島の南端、ベネッセアートサイトエリアに移動。

こっちには黄色のカボチャがいました。

安藤忠雄設計にしては珍しい木造のホテルがあったり
現代アートのベネッセ美術館を見たりしました。
(このあたりから現代アートがわからねぇという空気が漂う)
その後、本命の地価美術館へ移動。
 
・15時
地中美術館
http://www.chichu.jp/j/
チケット待ちで30分くらい待ち時間が発生してしまい、
15時まで島の周囲ドライブして時間を潰し
時間になってチケットを購入。
購入者全員に諸注意を与えるという集合をチケット係の人がしていたらしいのですが
まったく気付かず、それに参加した人より先にノーチェックでチケットを購入。
(販売時に注意があったけれど)
 
チケット売り場から美術館入り口まで少し坂を上り、
入り口付近で友人Bが写真を撮っていたところ、
入り口担当の係員が寄ってきて、一言。
 
「敷地内に入りましたら、その景観も美術品の一部となりますので写真撮影は禁止です。」
「ここで先ほどのデータの消去を確認させていただきます。」
 
ほんとごめんなさい。
 
この瞬間に地中美術館が大嫌いになりました。
何この傲慢。
勝手に建物を建てておいて、
景観の一部が美術品て、人間の傲慢これ極まりじゃない?
 
中に入ったら入ったで、
列整理や鑑賞時の説明が出来ない係員ばかりで
こっちの行動が規制されてばかり…
 
展示品数が一桁しかないのに
鑑賞料が2000円てのも頭にきて、
旅でたまった疲れもあいまって、最高に機嫌が悪くなりました。
地中美術館の話はこれでおしまい。
もう二度と行く事もあるまい。
 
・16時50分
岡山県行きのフェリーで出港。

短い船旅が20分

 
・18時ごろ
全員の疲れがピークに…
車内泊ではなく、そろそろ足を伸ばして寝たい!
という意見が多くを占め
とりあえずマン喫に入って情報を集め
岡山市内のビジネスホテルを予約。
 
そのまま漫喫でごろ寝をすればよかった…
と、
誰もがそう思う事をその時、
もちろん僕たちは知る由も無かったのです…
 
・22時30分ごろ
宿が取れたのでホテル近くのコインパーキングに駐車して食事をとることに。
そこで明日の予定を決め、
ETCの深夜の3割引を利用して、
金沢の21世紀美術館をまわり、世界遺産白川郷へ行く事がついに決定。
 
ここで問題が一つ。
ETCの割引は、深夜4時までにインターに入らないと発生しないのである。
 
岡山から金沢まで高速料金は通常約9000円。
3割引けば6000円強…
これはでかい。
利用しないわけにはいかない…
 
しかし現在時刻は23時過ぎ…
ホテルからインターまで、余裕を持って30分前には出たいから
出発は遅くても午前3時30分。
 
睡眠時間は3時間半〜4時間…
 
 
果たしてこのビジネスホテル一泊は良策といえるのだろうか…
 
誰もがその思いを口に出せないまま夜は深け、
食事を終えた僕たちは、遅いチェックインをするため
ついにビジネスホテルのフロントへと向かうのであった…
 
 
つづく…